第11回 「冬を楽しもう!雪まつり真っ盛り。」
冬を楽しもう!
雪まつり真っ盛り。
会津鉄道(株)
代表取締役社長 大石 直
去る年へ感謝をささげ、新しい1年の無病息災を祈る会津の小正月、伝統の火祭りであるが、会津三里町(旧本郷町)の小学生たちにとっては、全く別な楽しみがあった。
歳の神を形作る大きな三本の松の木は、町の山から大人と一緒に切り出してくる。中に詰めるのは主として、稲わらや萱、家庭で作る納豆の藁包等。最近はスーパーでも見うけられなくなったが、私の子供のころは、どの家でも藁で作っていた。
私の町内には3軒の旅館があり、額は忘れたが、どの旅館から行けばたくさんもらえるか考える。今年は〇〇屋から行こうとか、いや、□□屋の方が多く出してくれそうだとか、6年男子の知恵を絞りながらの寄付集めだった。そして集まったお金で景品を買い、つと集めに頑張った子に配る。これらのお金に関して、大人は一切口出ししない。子供の自主性に任せてくれる。歳の神が燃え終わると、大人はお酒で、子供たちは、ジュースとお菓子などで打ち上げをした。これをなし終えると、子供たちは何か一丁前の大人になったような気分になったものである。
会津線沿線では、下郷町に大内宿、なかやま花の里公園、および湯野上温泉駅前で催される火祭りがある。ただ駅前を除き、会場までが駅から5~6キロあり、夜道など心配だった。そこで、11月で終了していた湯野上温泉駅から会場への猿游号(バス)が、臨時で運行されることとなった。安心してご参加いただきたい。
宿場内では、雪灯篭やかまくらなどが設けられ、多くの催しが繰り広げられます。見どころは、高倉神社の御神火を、下帯姿の男たちが、ステージの松明に火を灯す「御神火戴火」。雪をまとった茅葺き屋根を幻想的に照らします。
交通手段は、会津鉄道、西若松駅からも、会津田島駅からも、大内共通割引切符(鉄道+バス猿游号)大人1,900円で往復できます。
観光資源として価値のある夜景として、「日本夜景遺産」に認定されている祭りです。中山はなの里公園周辺の斜面に、雪洞のキャンドルが西暦にちなんで2018本設置されます。夜が深まるにつれ輝きを増すろうそくの灯りと、澄んだ夜空に輝く月は、誰もが時間を忘れるほど美しく、とても寒いけれども、必見の価値ありです。
交通手段は大内共通割引切符(鉄道+バス)が会場まで延長運転するのと、大内駐車場から会場まで無料のシャトルバスが運行します。
湯野上温泉に住む人、訪れる人、すべての人を笑顔にしたいという思いから2013年に誕生した祭りで、見どころの一つは「炎舞」。音楽に合わせて炎を操る迫力満点のパフォーマンスです。
今年は、会津鉄道が「お座トロ列車」ごと参加。車両を会場に配し、参加者の交流に役立ててもらいます。
会場は湯野上温泉駅前ですので、アクセスは容易です。
「芦ノ牧温泉スノータウン」は、1か月間ロングスパンのイベントです。関係者のご苦労は大変と思いますが、此処と既存の雪まつりとを組み合わせたツアーは、エージェントとしても作りやすいのではないでしょうか。会場は、芦ノ牧温泉街の至近距離ですので、交通手段も路線バスが利用できますし、芦ノ牧温泉駅で猫駅長の「らぶ」や施設長の「ピーチ」との遊びも組み入れて頂ければ、旅はさらに充実するのではないかと思います。
特にスノータウンの計画は、入場料や遊具代など、長期間営業に不可欠な収益の確保が明記されているのが頼もしく、自分の足で立とうとしている関係者に敬意を表したいと思います。
※この文章は会津嶺2018年2月号に掲載されたものです。
※大内宿雪まつりに関してはこちらをご覧ください。
※なかやま雪月花に関してはこちらをご覧ください。
※湯野上温泉火祭りについてはこちらをご覧ください。