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第10回 「インバウンド対応 『東北・函館ローカル鉄道共同パス』元旦新発売!」

インバウンド対応
『東北・函館ローカル鉄道共同パス』元旦新発売!

会津鉄道(株)
代表取締役社長 大石 直

 明けましておめでとうございます。
 いつも拙い文章をお読みいただき感謝申し上げます。今年・平成30年は、戊辰150周年の節目の年に当たります。「義の想い、つなげ未来へ」をテーマに、官民多くの事業が展開されます。会津鉄道も日光・鬼怒川に行く列車の「ヘッドマーク」を戊辰150年のロゴマークに変え、機運を盛り上げます。
 私事で恐縮ですが、私の高祖父も戊辰戦争後、斗南藩(田名部市)に行き、栗も、稗もできない不毛の酷寒の地で大変苦労したと、祖父を通して聞かされてきました。しかし、いつまでも過去を恨むだけではなく、150年を契機に、義の想いはしっかり持ちつつ、前を向いて走らなければと思っています。
 新年もどうぞよろしくお願い致します。
 国の「訪日外国人旅行者数」の目標は、2020年で4000万人、2030年で6000万人とされ、ゴールデンルートを中心に確実に増えてきています。
 しかし、観光庁実施の「平成28年度宿泊旅行統計調査」によると、東北地方は70万泊/年と、全国(7000万泊)の1%に過ぎず、受け入れ整備が緊急の課題となっています。
 会津鉄道も少しずつですが、外国からのお客様が多くなってきました。皆さん、JR6社発行の「ジャパンレールパス」または、東日本発行の「JR EAST PASS」、東武鉄道発行の「ALL NIKKO PASS」等を持参されています。
 それが、会津鉄道管内に入った途端に、「すみません、そのパスは使えません。〇〇円現金でお支払いください」となる。お客様にしてみれば、線路がつながり、同じ車両に乗っているのに、途中からお金を払ってください、ではとても気分が悪いと思います。
 わが社としても、何度かJRさんや東武さんにエリアに入れて頂くべくお願いしてきましたが、利用頻度が少ないこともあり、了解を得ることができませんでした。
 このトラブルは、会津鉄道だけでなく、東北のすべてのローカル鉄道で発生しており、インバウンドを取り込む最大のネックとなっております。
 こうした悩みの中、岩手県にある「IGR岩手銀河鉄道」の社長から、東北のインバウンド受け入れを強化するには、JRパスからの二次交通は不可欠、ローカル線乗り放題の切符を作りたいので参加しないかとの提案があり、即、仲間に入れて頂くことにしました。
 参加したのは、北は北海道新幹線の並行在来線、「道南いさりび鉄道」から、南は会津鉄道と繋がる「野岩鉄道」までの13社、どの鉄道も、JRや東武鉄道に接するローカル鉄道です。
 東北を訪れるのは台湾の方が多いこと、IGR岩手銀河鉄道や三陸鉄道、由利高原鉄道など数社は台湾鉄道と姉妹鉄道の協定を結んでいることなどから、まず手始めに、台湾に限定して発行しようということになりました。利用状況を見て、対象国を増やしていく予定です。
 「一週間4,800円で、13路線乗り放題」。これを生かすも殺すも、我々の商品の作り方一つ。新幹線など幹線鉄道網は、身体で言えば幹動脈。我々ローカル線は、まさに毛細血管、臓器の隅々まで栄養を運ぶ役目です。これが機能しないと、そこから先は壊死してしまう。
 地域の良さをしっかり商品化して、このローカルパスがあればこそなしえる旅を提供しなければならないと考えています。
 今年も始まる、会津線名物「ほろ酔い列車」
 3月号で一度紹介しましたので繰り返しませんが、冬の人気商品「ほろ酔い列車が1月20日から始まります。美味いと自信をもって提供する、ピボットの刺身と南会津の地酒、ぜひお楽しみください。
 運転日は、1月20日(土)、2月11日(日)、2月17日(土)、3月3日(土)の4回です。ご期待ください。

※この文章は会津嶺2018年1月号に掲載されたものです。
※ほろ酔い列車のご応募は終了しております。
※東北・函館ローカル鉄道共同パスに関してはこちらをご覧ください。

上っ!