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第6回 「いくとせか 峰にかかれる 村雲の はれて嬉しき光をぞ見る」

いくとせか 峰にかかれる 村雲の
はれて嬉しき光をぞ見る

会津鉄道(株)
代表取締役社長 大石 直

 昭和3年、松平節子さまの秩父宮家へのお輿入れの慶事に、新島(山本)八重刀自が詠んだ歌である。「万歳、万歳、万々歳」という歌を添えて。
 この慶事は、戊辰戦争後、長年、朝敵、賊軍の汚名を着せられ、いわれなき屈辱を耐え忍んだ会津人の胸に、大きな希望の光を灯しました。これを記念し、若松市では、その年の10月7日に飯盛山を出発地点とする「大名行列」を行ったのです。
 現在の会津まつりは、昭和28年を第一回としていますが、昭和3年の祝賀記念行事こそが発端とも言われています。
 とてもおめでたいお祭りであることが偲ばれます。

 会津まつりは、現在会津藩降伏の日の9月22日から3日間行われます。最初は、市内16地区の子供会の皆さんによる提灯行列で始まります。勢津子さま(改名)が会津に里帰りされた際、祝い提灯を持った鈴なりの市民がお迎え、お祝いをしたことに由来しているものです。鶴ヶ城から神明通りまで、約1時間続く子供提灯行列、圧巻です。

 23日は「先人感謝祭・会津藩侯行列」です。この先人感謝祭こそ、会津まつりの意義を確かなものにするもので、会津の礎を築いた多くの先人に感謝するとともに、戊辰戦争で亡くなられた多くの人々の慰霊を行い、戊辰敗戦後、その屈辱をバネに功成り、名を遂げた先人の遺徳を偲び、粛然と執り行われます。少し朝が早いのですが、ぜひこの神事は多くの方に参加していただきたいものです。
 いよいよ藩侯行列の出陣です。私が毎年緊張してみるのが「御神矢放ち」です。お城の天守台から本丸の的に放たれた御神矢が見事に的を射、出陣が「吉」と高らかに宣言された瞬間、興奮します。行列をまちなかで見るのも迫力があって素晴らしいのですが、本丸での出陣式はぜひ見てほしいものです。

 平成25年のNHK大河ドラマ「八重の桜」の主人公、山本八重を演じた綾瀬はるかさんは、昨年まで3年続けて会津まつりに特別参加されています。通常、放映の次の年に参加して終わりですが、3年も続けていただいている。やはり祭りは「華」が必要。今年もぜひ参加してほしいと思うのは、私だけではないでしょう。多忙を極めるトップ女優で、とても難しいとは思いますが、関係者のご努力に期待します。

 先日友人から、東京の息子が会津まつりに帰りたいと言っている、特急リバティを使った良い切符はないか?と問われました。
 会津では売っていない切符なので息子さんに連絡して買ってもらうしかないのですが、とても割安で便利な切符があるので、紹介しました。

 『ゆったり会津 東武フリーパス』4日間の有効の往復切符です。

 この切符は、下今市から日光および会津若松・喜多方まで、何度でも乗り降り自由です。
 日光、大内宿、喜多方などめいっぱい楽しめます。
 さらに、会津の鶴ヶ城会館など、割引特典を受けられる協力店もあります。乗車区間や子供さんなど運賃が異なりますので、会津鉄道本社や切符の発売カ所にお問い合わせください。

 切符の発売箇所は、東武鉄道の駅、浅草駅旅行センター、JTB、近畿日本ツーリスト、日本旅行(旅行商品)です。
 会津鉄道では、今年も9月22日の磐梯山盆踊りにそろいの法被で参加します。皆さんもぜひ一緒に踊りましょう。

※この文章は会津嶺2017年9月号に掲載されたものです。

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