第8回 「会津鉄道で行く 幽玄の世界 12月歌舞伎座公演への旅」
会津鉄道で行く
幽玄の世界 12月歌舞伎座公演への旅
会津鉄道(株)
常務取締役 五十嵐 司也
会津鉄道では、首都圏への旅行商品を、多数つくって会津地域の皆さまにご案内しております。今回は、今年で3回目を迎える、12月の東京歌舞伎座の公演について紹介いたします。
南会津地域においては、現在も桧枝岐歌舞伎や、田島祇園祭での子供歌舞伎が活動しております。これらの歌舞伎は、お伊勢さん参りの帰りに上方や、江戸でみた歌舞伎に触発され、見よう見まねで始めたといわれております。明治時代の記録によれば、南会津地域に歌舞伎舞台が37ヶ所、一座が35ヶ所あり、各地区で競い合うように演じられていたそうです。
私は、過去に桧枝岐歌舞伎を数度見たことがあり、人間国宝が多数輩出され、伝統芸能の極致といわれる東京歌舞伎に、大いに興味をもっておりました。
しかし、敷居が高いというか、凡人である自分がみて、果たして理解できるのだろうかと、これまで躊躇しておりました。
歌舞伎の起源は、1603年に京都で始められ、400年を超える歴史があり、お上に頼らず、市井の人々が育ててきた大衆芸術だということです。そういうことなら、歌舞伎の良さなり、演目内容が理解できなくとも、生涯で一度位は見ても罰は当たるまいと昨年参加してみました。
行程としては、会津若松駅を7時52分出発し、鬼怒川温泉駅にて、東武特急に乗り換え、浅草駅に12時52分着。浅草駅から地下鉄で移動し、「ロイヤルパークホテル ザ 汐留」のランチバイキングです。会津鉄道のベテラン添乗員が、東京のいろんなランチバイキングを比較しての選定ですので、「トリュフが香るフォアグラオムレツ」などおいしさは格別でした。
ホテルは浜離宮の目の前で、歌舞伎座への移動までの間、浜離宮の散策ができます。ホテルから、夜の部の公演の一時間前に歌舞伎座へ到着し、土産品コーナーで、歌舞伎グッズの品定めの時間です。
さて、いよいよ開演です。
一種独特の世界が目の前で演じられます。昨年の演目は「二人椀久」と「京鹿子娘五人道成寺」でした。歌舞伎初体験の私たちのために、イヤホンガイドが用意され、舞台の流れや独得の口上を解説してくれます。
また、席は三階ですので双眼鏡も必要アイデムです。初めて本格的な歌舞伎を見学した感想は、日常生活の延長ではなく、異次元の世界に入っていくという感覚で、とても貴重な経験でした。
翌日は築地場外市場で、正月のための買い物をし、日の出桟橋から浅草駅まで、水上バス遊覧を楽しみ、14時30分発の、東武鉄道新型特急リバティで会津への行程です。
多くの皆様の、ご参加をお待ちしております。ご一緒に幽玄の世界を旅しましょう。
2017年の「大歌舞伎ツアー」の日程と演目
日程:12月10日(日)~11日(月)
演目:第三部 一幕「瞼の母」
二幕「楊貴妃」
演者:五代目坂東玉三郎、九代目市川中車
※詳しくは会津鉄道旅行センターまでお問い合わせください。会津鉄道旅行センター 会津若松市材木町1-3-20
TEL 0242-36-6162(8:30~17:00 土日祝除く)
※この文章は会津嶺2017年11月号に掲載されたものです。

歌舞伎ツアーに関しましては、こちらのチラシをご覧ください。